6.売上重視から利益額重視

今でも多くの会社では、数値目標として売上を第一目標に挙げているところが多いようです。
右肩上がりの時代は、売上至上主義で良かったのです。基本的に競争が少ないので粗利率が高かったし、例え一つの業務が赤字でも次の業務で挽回できました。
しかし、これからの時代は売上主義は危険です。
売上を確保するために赤字覚悟で受注して、結局、大赤字、挽回するためにまた赤字受注という負のスパイラルに落ち込んでいってしまいます。
 操業を確保するなど受注の動機はあるでしょうが、原価ベースで赤字になる工事を受注することは、マイナス面が大きいでしょう。

企業がつぶれるときは、最終的にはお金がなくなってつぶれます。継続のためには、お金(キャッシュフロー)を確保する必要があります。
 自己資本の充実、内部留保を蓄積するには、利益が必要です、
また、近年、土地など担保は価値の下落が激しくあてにならない時代です。金融機関は返済能力を重視しています。現在の融資基準は、担保主義から利益主義に変わってきています。
 金融機関からの安定した資金調達のためにも、利益の確保が重要になっています。

経営の第一の数値目標は利益にして下さい。
ここでいう利益とは、経常利益か、税引き前利益のことです。粗利ではありません。
また、第一目標となるのは、利益額です。(利益率ではありません)
 内部留保を蓄積し、借入金を返済し、将来の成長と利益のために投資の行うために必要な利益額があるはずです。

第一目標である利益(経常利益など)から、売上高(受注目標)、利益率(営業経費、工事粗利率)など詳細に分解して、各部門の目標数値を決めていきます。

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